Qubes OS: 新しいバージョンのFedora templateに切り替える
更新日: 2024/05/13
このメモはQubes OS R4.2を対象にしています。他のバージョンでは動作しない可能性があります。
Qubes OSの標準templateであるFedoraは半年毎に新しいバージョンがリリースされています。セキュリティーの修正を含む最新のソフトウェアを入手するためにも定期的に新しいバージョンへ更新することが推奨されます。更新方法は二種類あり、一つ目は新しくtemplateをダウンロードしてインストールする方法、もう一つは既存のtemplateをアップグレードする方法です。双方にそれぞれメリットとデメリットがありますが、このメモでは一つ目の方法で更新を行います。詳しくは公式のドキュメントを参照してください。
具体的な手順
この手順はバージョン番号のないdisposable templateを作成するを実行済みのシステムであることを前提にしています。
ここではFedora 39をFedora 40に更新します。バージョン番号は適宜読み替えてください。
-
qvm-template install --enablerepo=qubes-templates-itl-testing fedora-40-xfceFedora 40 templateをダウンロードしてインストールします。ここではqubes-dom0-updateではなくqvm-templateコマンドを使用します。(せっかくqvm-templateがあるのだから使ってみようの精神)回線速度にもよりますが、数十分かかる場合があります。
-
qvm-shutdown --wait --all全てのqubeをシャットダウンします。これをしないと次の手順が失敗する可能性があります。USB接続のマウスやキーボードが一時的に使用できなくなる場合があります。
-
qvm-prefs default-dvm template fedora-40-xfce qvm-prefs default-mgmt-dvm template fedora-40-xfcefedora-37を使用しているdisposable templateのtemplateをfedora-40-xfceに切り替えます。2行目はQubes OS内部で使用されているmanagement qubeのtemplateを変更するものです。
-
qubes-prefs default_template fedora-40-xfceQubes OSシステムの標準templateをfedora-40-xfceに変更します。
- fedora-39-xfceをtemplateとして使用しているqubeをfedora-40-xfceを使用するように設定する。
-
qvm-template remove fedora-39-xfce不要になったfedora-39-xfceを削除します。このコマンドが失敗する場合はシステムのどこかでfedora-39-xfceが使用されているということなので、設定の変更が必要です。